今の日本に問う、社会への痛烈な怒りと切なる祈りの物語。『こんな事があった』予告編・メインビジュアル・場面写真 一挙解禁!

©松井良彦/ Yoshihiko Matsui
7月11日(金)

松井良彦監督の18年ぶりの待望の最新作『こんな事があった』の予告編・メインビジュアル・場面写真が一挙解禁された。さらに、松井良彦監督の代表作『追悼のざわめき』(1988年)が1週間限定でリバイバル上映することが決定した。


解禁となった予告編は、「ひどい、ひどい10年だった」というアキラ(前田旺志郎)と真一(窪塚愛流)が海岸沿いを歩く姿で幕を開ける。物語の舞台となるのは、震災から10年後の2021年、夏、福島。17歳のアキラは、母親を原発事故の被曝で亡くし、父親は除染作業員として働きに出、家族はバラバラになってしまった。アキラを心配する友人の真一も、震災後のPTSDを抱えた母親と、そんな彼女をどうすることもできない父親・篤人(井浦新)との関係に悩み、人知れず孤独を抱えている。ある日、アキラはサーフショップを営む小池ミツオ(柏原収史)らと出会い、閉ざしていた心を徐々に開いていく。以前と違う様子のアキラの姿に、真一も「あいつ、見つけたんですよ、何かを」と安堵する。ところが一変、不穏な音楽と「被曝許容量を超えた。私の仕事は終わった。私も終わった」というアキラの声とともに、癒えることのない傷痕と行き場のない怒りを抱え、苦しみもがく人々の姿が次々と映し出されていく。彼らが向かう先に、何があるのか――。「あいつらに仕返し…」と呟き一点を見据えるアキラの姿で幕を閉じ、心を揺さぶる予告編に仕上がっている。

あわせて解禁となったメインビジュアルは、アキラ、真一、篤人の物憂げな姿を印象的に配したもの。それぞれが抱える思いを想起させられるビジュアルとなった。


本作の公開を記念して、井浦新も「人生の1本」と語る、松井監督の代表作『追悼のざわめき』(88年)のリバイバル上映が決定!8月23日(土)より新宿K’s cinemaにて1週間限定で上映される。『追悼のざわめき』は、88年、今は無き中野武蔵野ホールで初公開され、同館開設以来の観客動員を記録。04年の同館閉館時のラスト上映を飾った。07年には上田現の音楽が加わり、デジタルリマスター版として再び国内外で上映された。公開から37年経った今もなお、世界中の映画ファンや映画人から熱狂的な支持を集めていることから、「伝説の映画」として日本インディーズ映画界にその名を刻んでいる。

<以下『こんな事があった』場面写真>









9月13日(土)新宿K’s cinemaほか全国順次公開

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作品紹介

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